2016/01/27

出荷乳量

酪農家は、どんな仕事をしているの?
牛を飼っているイメージがある人は多いようですが、何を生活の糧としているか
ピンとこない方は割といるように感じています。

酪農の「酪」という字を辞書で引くとあっという間に答えに結び付くんですが、
ネット上の辞書検索サイトによると
酪とは牛や羊の乳から製した飲料。また、乳製品。
以上のようにあります。
要は乳搾って出荷したり、乳製品作ってる農家ってことです。

日本の乳牛を飼ってる酪農家は基本的に朝夕2回の搾乳を行います。
搾乳時間の目安は、朝6時と夕方6時という風に12時間間隔で行います。
そのため、1度の搾乳や餌やりに4時間を要したとしたら、間の時間は8時間。
その間にご飯を食べたり、家事をこなしたり、育児したりしています。
なので、一度の睡眠時間が6時間とか5時間なんてざらにあることなんです。

そして、牛乳の量なんですが、食べている餌や牛の生活環境、分娩後日数などの要因で
結構な個体差が出ますが、日本での平均は乳牛一頭当たり約30kg/日です。
そして牛の能力は日に日に向上している状況です。

話は、個人的なところに移りますが、
clover farm開業当初は160kg程度の出荷量だったにに対して、
現在では頭数も約5倍増えて、出荷乳量も800kgを超えて、
日によっては850kgほど出荷できる日も増えてきました。
今の頭数でだと、1000kg出したいところですが、
開業したてで、曲者な牛を多く導入し増頭してきたため、
まぁこのくらいを安定的に出してくれればいいのかな。とも思っています。


2016/01/24

発情行動

今年2回目の大型低気圧&寒波で、西日本を中心に大荒れの天気のようですね。
佐加野は、朝は晴れ間も見えましたが、今はすごい天気になっています。
出歩かず、冬眠しているのが今日の安全な過ごし方だと思います。

牛の運動場にも2,30cm程の雪がありますが、雪風がなければ牛は案外喜んで出ていきます。
写真右奥で、ほかの牛に乗っている牛が見えますか?
あの行動は「マウンティング」という発情行動です。
乗られている牛を「スタンディング」といい、実はこちらのスタンディングが発情牛です。
ただし、マウンティングしている牛も発情の可能性があるので注意が必要です。
この発情行動がとても重要で、こういった発情兆候を素に、人工授精を行います。
飼っている牛をいかに早く受胎させるかが、酪農経営の良し悪しを握っているんです。
放牧を行っていると、こういった発情行動を見つけやすいのでとても助かっています。

さて。今回の雪でどのくらい積もるかな。
今日の夕方から大雪だそうで、早めに搾乳を始めて、家に引きこもろうと思います。

2016/01/20

ようやく雪、冬本番!

全国的に大荒れですが、高岡市佐加野も例外なく大荒れの一日になりました。
気象庁の発表では、高岡市は36cmの積雪があったようです。
ただ、寒くて雪が降るだけなら、どってことないんですが、今回のように
風が加わると、色々と大変です。
それでも、以前働いていた、長野や黒部の山の中と比較してしまうと、
所詮この程度かと思ってしまいます。
それでも、夕方の搾乳が2時間押しで始まったので、
牛たちはいつになくスムーズに搾られに来てくれました。
普段から、こうだったら助かるのにー。と、牛にイヤミを言いながらの搾乳でした。
写真の床が白いのは雪です。
それくらい風が強く、牛舎内なのに雪の中で搾乳してました。

2016/01/15

全ての子牛との向き合い方

酪農家は乳牛のメス牛には名前を付けます。
しかし、すぐに肥育農家へ売られていくオス牛や、F1、和牛などには
名前を付けないことが殆どだと思います。
ほんの1,2ヶ月だけの付き合いとはいえ、それじゃちょっと思い入れができないな。
そう思って、先日生まれたF1の子からは、名前をちゃんとつけてあげよう。
そう思いました。

私たちは、後継牛にならない子牛にも、後継牛同様、全力で向き合います。
買い取られた先に行っても、ひと際よく育つように、考えて取り組みます。
それは、子牛が母牛の腹の中に居る時から始まります。
人間と同じで、いかに体がちゃんと出来上がった段階で分娩させれるか。
ちゃんと育って生まれた子牛は、30分で立ち上がれるし、1時間以内にミルクも飲める。
ミルクもいきなり4リットル以上飲める。
こうした子牛は、その後の管理も楽なんです。
それはつまり、子牛も不幸なく大きくなれるということ。

人と牛の良好な関係は、母牛の体内で授精した時に、スタートしています。


2016/01/13

牛の胎盤


昨日お産した母牛の後産(のちざんorあとざん)です。
これは、子牛がお腹の中で入っていた袋です。
母牛は、子を産んだ後に、この後産を排出します。
この後産の排出は通常だと自然に行われるんですが、
たまになかなか排出されず、体内で腐っていってしまう場合があり、
それを後残停滞と呼んだりします。

今回はすっと取れた上に、綺麗な状態で回収できたので、
思わず写真を撮ってしまいました。
ちなみに、牛の胎盤は多胎盤と言って、膜の表面にポツポツと胎盤が存在します。
写真でいえば、円形の濃い赤になっているのがそれです。
この多胎盤のメリットは、胎盤剥離による流産や早産のリスクを
他の胎盤形状に比べ、低減させることができるといったところです。
要は、一つはがれても、まだあるじゃん。って理由からです。

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2016/01/12

F1誕生(♂)

今日、お産がありました。
予定日は15日の牛でしたが、生みそうだなーと思ってみてたら、
案の定、生みました。
お産は、子牛の足にロープをかけて、引っ張るイメージを持たれている方が
結構多いように感じています。
しかし、実際はそれほど引っ張らなくても、子牛は生まれてきます。
この子も、日中に勝手に生まれていました。
実際の牛のお産はそんなもんなのです。
グイグイみんなで引っ張って生ませたら、「がんばったねー!」と、感動的なんですが、
無理やり引っ張られたら、牛(親子ともに)にも無理な負担がかかります。
なので、うちではなるべく自然に生ませます。

2016/01/11

暮らし。

私の暮らしは、佐加野に根付いていくことになる。
それは国吉、高岡市、富山県での暮らしです。
もっと大きく言えば、北陸で日本です。
昨今の話に限られるのかわかりませんが、
政治や行政への不満はよく目にします。
しかし、その殆どは、私たち個人個人の生き方によって十分変えることができる問題だと思います。
政治や行政が私たちの生活を作り、暮らす町を作るのではなくて
私たち一人ひとりの生き方が、生活を作り、町を作るのだと思います。

私たちが、高い水準の生活を国や行政へ求めれば、
増税という形が求められるのも自然なこと。
逆に、私たち自身の手で、充実した生活を、町を作り出せたならどうでしょうか。

私は、乳牛に対する知識と技術を身に着けていて、それを活かして生活をしています。
その結果、酪農業という形で町へ貢献できる可能性を持っている。
自身の手で、地域の協力で、住みよい町を作って行けたなら、
子供たちの暮らす未来の為になるんじゃないか。と、そう思います。

2016/01/10

生まれたら・・・

牧場で牛が生まれたら、速やかに必ずやらないといけないのが
「耳標(じひょう)」とよんでる黄色いタグを牛の耳につけること。
そして、この番号をどのお母さん牛から生まれた子牛につけましたよっていう報告を行うこと。
この番号は、全国で一つしかありません。
以前は、住民票とか戸籍みたいなものだよー!と説明をしていましたが、
今後はマイナンバーと同じだよ!って説明が容易になります。
この耳標は誰にでも検索できます。
この番号を検索すると、いつどこで生まれた牛か、いつどこに移動(販売)したか、
最後はどこでお肉になったか(死んだか)という情報を知ることができます。
最近ではお肉屋さんで、耳標番号を掲載しているところも多いですね。
あなたの食べたお肉が、どういうルーツをたどってきたか、
一度調べてみると、面白いかもしれません。

2016/01/08

今より未来を。2016の抱負。

よく将来の構想をする時に、10年後、20年後のビジョンを話す場合があります。
個人の将来目標を立てる際にはそれでいいと思いますが、
自分から次の誰かに引き継ぐような取り組みについては、それでは短すぎると思います。
事業や街づくりなどの行政などの将来を考える場合は、やはり最低でも50年。
出来れば100年先を考えるべきだと考えています。
そういった長期的な構想のもとに、10年先といった短期的な行動目標を考える。
そうでないと、10年先の目標に向かって動き出してみたものの、
その次の目標が、これまで取り組んできた活動と
連続しかない事に陥る可能性があるからです。

今取り組んでいる私たちが永遠に生き続けるわけではない。
だから、少しでも次の代、その次の代のことまで考えて、今の取り組みを考えたい。
clover farmは、今を生き抜く酪農ではなく、100年先も生き抜く酪農を考え取り組みます。
今、稼ぐ手段を模索する時代は必ず限界が来ます。
clover farmは、未来を明るく生きるために、牛乳を必要としてくれる人に寄り添い
求められている牛乳、乳製品を十分に供給し続ける牛乳乳製品業界の一端を守ります。

まだまだ開業したばかり。2年目を迎える今年は、引き続き経営基盤を作り上げます。
そして、同時に地場産の飼料の利用も進めていきたいと考えています。
乳牛の増頭に必要な施設の整備が終わったら、景観整備にも移りたいと考えています。

今年はもう少し、こちらの更新ペースも上げていけたらと・・・・思います。

2016/01/05

食べ物なのに産業廃棄物

牧場で牛に与えている餌の一つに「おから」があります。
おからは、豆腐を作る際にできる大豆の搾り粕ですが、
日本人は、豆腐は食べてもおからは殆ど捨てています。
せっかく食べれるものなのに、捨てれば産業廃棄物になるので、お金がかかります。
そこで、畜産業界では、食品残渣と呼ばれるものを安く売ってもらって、
餌に使うことを行っています。



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